ver.5.4で向かう事となる銀の丘と光の郷フィネトカ
謎の多い人物でもあるフォステイルと錬金術について、そしてそれに関わってver.5.5以降に判明するか期待していることについて。
以下ネタバレを含みます
フォステイルと錬金術
ver.1から登場し不思議な能力を持ち、メギストリス王国初代の王であったフォステイルは現在の王国の指導者であるラグアス王子の祖先にあたる人物です。
そのフォステイルが起こした奇跡によりバズズをシルバーデビルに変えてしまったと語られている場所が銀の丘です。
それが事実だったのかはわかりませんが、銀の丘の先にある銀の森の中にある光の郷フィネトカでは森にたちこめる深い霧に関してフォステイルが起こした奇跡によるとは語られてはいませんでした。
しかし、フォステイルが過去にアルウェ王妃に三つの願いが叶うノートを渡した場所であり外伝クエストである「愉快なオルフェアっ子たち」でも最後に主人公と再会する場所である事から彼にゆかりの深い場所である事は確実でしょう。
銀の丘、シルバーデビル、銀のノートと「銀」と関りがあるフォステイルですがそれには理由があるのでしょうか。
フォステイルという名前は「フォックス・テイル=狐の尾」から来ていると考えられプクリポの中では独特の顔つきからも狐をイメージしてしまいます。
狐と銀ですが、江戸時代の随筆「宮川舎漫筆」に登場する善弧である銀狐から来ていると考えられます。
※善狐は人間に福をもたらすと考えられた狐たちの事で、「狐ものがたり」という作品の中では5種類、天狐・金狐・銀狐・白狐・黒狐がいると書かれているようです。
逆に人間に害をもたらす狐の事は野弧と呼んでいたようです。
しかし、銀が関わるのは銀弧からだけではないように思われます。
それは彼が初代国王を務めた王国の名であると同時にかれの妻の名であった「メギストリス王妃」が関係してきます。
メギストリスの名の由来は
ヘルメス・トリスメギストス( 古代ギリシア語: Ἑρμῆς Τρισμέγιστος)であると考えられその意味は「三重に偉大なヘルメス」です。
ヘルメス・トリスメギストスは古代錬金術の祖とも言われモーセの出エジプトより以前のエジプト王朝の人物でありキリストの誕生を預言したなど様々な伝承が残る人物です。
彼が書いたとされる「ヘルメス文書」・「エメラルド版」の写しはルネサンス期のヨーロッパにおいて錬金術師や神学者に絶大な影響を与えたとされています。
この錬金術の祖の名前を由来に持つ妻が居た事からフォステイルと錬金術の関りはとても深いと想像されます。
古代エテーネ人だけでなくプクリポの中にも錬金術に精通した者たちが存在していたのか、メギストリス王妃自身が偉大な錬金術師であったのか、はたまた遠い未来から飛ばされてきたプクラスの伝えた科学技術が錬金術として見られたのかなどは今の処はわかりません。
次ではその錬金術と銀について
錬金術、銀と月と死の世界
錬金術において銀は錬金術金属7種類(金・銀・水銀・銅・鉛・鉄・スズ)のうちのひとつされており錬金術・占星術・神秘主義では銀は月と関わる金属だという考えがあります。
銀は女性的な金属で女神を象徴し、スピリチュアル的に予言・癒し・知恵のエネルギーをもつという考えもあるようです。
※ヨーロッパの一部では新月の日にポケットの中に銀貨を入れておくと2倍になるという言い伝えがあるようです。
錬金術と関わるフォステイルと銀の丘・銀の森その先にある女神ルティアナに仕えた者たちの末裔が住む光の郷フィネトカ。
これは偶然ではない気がします。
女神を象徴する「銀」というキーワードで考えてみると、まさに銀の丘、銀の森は女神の丘・女神の森と言い換えることができフォステイルと女神ルティアナを繋げることになるのではないでしょうか。
ただ、フォステイルが本当は何者なのか、フィネトカ出身なのか六聖陣の末裔なのかなどはまだわかりません。
未来を預言し、現実を書き換えてしまえるほどの魔法アイテムを作れる能力は六聖陣どころか神にも匹敵する存在だと思われますが本当の正体はまだ謎です。
さらに銀は月のシンボルとしても使われていたという部分は、
ルティアナ=月(ルナ)の涙(ティア)の造語だという説に立ってみれば創世の女神ルティアナが月の女神であるという確証になるのかもしれません。
アストルティアの創造神が月の女神という事に違和感を持つ方もいるかもしれません。
創造神は全知全能や太陽神の性質を有しているほうがイメージ的はぴったりかもしれませんが個人的にはルティアナは月の女神の方が明らかにしっくりきます。
それは今までブログとして書いてきた事と関わりますが、ルティアナの創世したアストルティアという場所は夜の世界だと考えるからです。
ver.1から何度も繰り返される主人公の死と復活、太陽の無い常闇の世界であるナドラガンドとver.3で語られた竜族の神であり父であるナドラガ・オルストフとの決別・自立と新たな旅だち。
そして大魔王でありながら太陽神としての性質をもつマデサゴーラとユシュカ。
大魔王が太陽神で、その大魔王から守ろうとしているアストルティアが夜の死の世界という今までの王道RPGの世界観と逆転した構図がドラクエⅩには隠されてい居るのではないかと考えています。
夜の空に浮かぶ月は、死後の世界や不吉や呪いを呼ぶ存在、または人を狂わす事があるという話は古い時代には世界の各地にあったようです。
平安時代の日本でも貴族たちは決められた日以外に月を見ることは不吉とされ、月光浴は禁忌とされていたようです。
竹取物語の中で、かぐや姫が月を見て物思いにふけっているのを、月の顔をみるのは不吉なのでとやめさせようとするという話が出てきます。
※高畑功監督の「かぐや姫の物語」では明らかに月を死後の世界ととれるような描き方をしていました。
では、なぜ創世の女神ルティアナが造った世界は夜の世界なのでしょうか。
世界はルティアナと共に滅ぶのか
創世の女神ルティアナの正体はドラクエⅨの女神セレシアであり、セレシアの父でありドラクエⅨ世界の創造神であるグランゼニスから創生の魔力を受け継ぎアストルティアを造ったといういうのが私の考えの基本にあります。
ドラクエⅨの世界はグランゼニスが死ねば、セレシアも天使も世界も滅ぶという設定でした。
グランゼニスが姿を消しても世界が滅んでいなかったのは、グランゼニスの体がバラバラにされ封印されていたからでした。
そんなグランゼニスが造ったとこしえの揺り籠が滅びの時を迎え、セレシアがそこを旅立ち長い旅の果てに、新たに女神ルティアナとして創生したのがアストルティアだったとするなら、創生の魔力の源は創造神グランゼニスと同質のものであると考えられます。
とこしえの揺り籠が滅んだということは創造神グランゼニスが死んだという事を意味しており、創造神の消滅する直前にセレシアが創生の魔力を受け継いだとするならグランゼニスという太陽が沈み夜・死の世界で創生の女神となったと考えられないでしょうか。
ルティアナは太陽の沈んだ世界の女神、つまり月の女神として誕生したと考えられます。
そして、創造神グランゼニスに授けられた魔力で創生されたアストルティアはとこしえの揺り籠と同じようにルティアナが死ねば一緒に滅ぶ可能性も高いと思われます。
ルティアナは全ての生命が自分と運命を共にする世界を望んでいるのでしょうか。
ドラクエⅨの創造神グランゼニスは善を守るためには悪は滅ぼさねばならないというかなり厳しい側面を持った神でした。
人間を失敗作と決めつけ滅ぼそうとした時に諫めたのは娘の女神セレシアでした。
セレシア=ルティアナは神のいちぞんだけで世界の運命を決めてしまう事は望んではいないのではないでしょうか。
ルティアナとの別れ
ver.5.5前期が明日よりスタートです。
気の早い話ではありますがver.5.5前期と後期を通じてアストルティアに住む種族そして魔族にとっても創生の女神ルティアナとの別れが来るのではないかと予想しています。
それはルティアナが死ぬのかまたは永い眠りにつくのかはわかりません、自分の頭の中でもいまだによく整理は出来てはいないのですがver.3で竜族がそうであったように神からの巣立ちを果たしver.1のタイトルであった「目覚めし5つの種族」の通り人間・竜族・魔族を加えた8種族が真の夜明けの時を迎えるのではないかという気がしています。
また、ジャゴヌバの正体はセレシア=ルティアナを追ってきたドラクエⅨの創造神グランゼニスの妄念のような存在、もしくはセレシアが創生の魔力を受け継いだ時に切り離したグランゼニスの独善的な部分なのではないかと考えていますので、それに対する決着も描かれるのではないかと期待しています。
そして、それは父であるグランゼニスの独善的な部分を否定しと人間の和解を望んでいたセレシア=ルティアナにとってもその役割を終え、創造神グランゼニスとセレシアにとっても安息の時を得ることになるのではないでしょうか。
最後に
今回はフォステイルから錬金術を通してルティアナについて考えてみました。
考えがまとまっていない中、急いで書いたこともあり書ききれない事や普段以上に支離滅裂な内容になってしまいました。
ver.5.5がとにかく楽しみです、また何か発見や思うとこがあれば書かせてもらいたいと思います。
最後に今回書いた内容と関わるかもしれない記事を張ります。
今回はここまで