神が消えても世界は続く

ver.6.5後期ストーリーを終えることができました

天使によって天星郷に招かれた英雄たちの物語も終わりを迎えましたが今回はこの冒険を終えてドラクエⅩのストーリー全体に対し個人的に感じた事について書いてみたいと思います。


以下ver.6.5後期までのネタバレを含みます

 

大きなテーに関して

ドラゴンクエストⅩオンラインという大きな物語のテーマは今までのver.1~5で語られてきたものを変更するのかと疑問は湧きました。

ver.1~3と5で語られたのは神(親)との別れ・種族としての自立というテーマでありましたが、ver.6.0の時点で過去の英雄たちが登場し神化の儀によって新たなる種族神を誕生させるという試みは過去の物語のテーマを全否定することになります。それを天使たちがする事の重大さには大きな秘密があるのと考えましたがそうではなかったようです。

神の時代は終わった

天使たちは単純に新しい種族神が必要だと考えていただけで深い意味は無いように見えました。そして神化した英雄たちはそのほとんどが消えてしまい過去からのテーマは一応守られました。

 

神との別れ・種族としての自立という大きなテーマに変更がないとするのなら神化した英雄たちとは別れが来るであろうことは容易に想像できますが実際にその通りになってしまいました。魅力的な人物が多くver.6.1~6.2において悪神の心域で目撃する事となる英雄たちの主観による過去の出来事なども興味深かっただけに残念でしたがフォステイルを除く神化した英雄たちとの消滅を経て物語は終わっていきます。

ユーライザは生き残りますが神としてのチカラは光輪とともに失われます。

 

ただ、物語終了後の天使たちとの会話で今後も神化の儀の準備を続けるという予定を聞かされ、これらのテーマに変更があるのではとのちょっとした不安も生じています。

 

神化した英雄たち

天星郷が招いた英雄たち

初代勇者アシュレイとその盟友レオーネ三闘士カブ・ナンナ・ドルタム始原の歌姫リナーシェ二代目時の王者ハクオウガートラント建国王ラダ・ガートメギストリス建国王フォステイル主人公の十人。時代を超えて集められた英雄たちは来るべき時のため神化の儀を受け新たなる種族神としてアストルティアを守護するはずでしたがジア・クトに汚染された天使ヘルヴェルの企てにより主人公とフォステイル以外が悪神化してしまいます。

 

悪神の心域でみる事となる英雄たちの過去、栄光と後悔・懺悔はとても興味深く登場する人物たちも様々でした。悪神化から解放され主人公と天使ユーライザと共にジア・クトとの決戦に挑みますが最終的にはフォステイルを除き消滅してしまいます。

この笑みの意味なんだったんだろ?

とても魅力的だった英雄たちがことごとく死亡してしまう事に納得できないという意見があるようですが、これは安易に衝撃や感動を誘うための演出ではなく(そういう部分もあるとは考えます)、神化した英雄たちが神として残れないのは創生の女神ルティアナによって生み出されたこの世界の定めなのではないかと考えます。

 

それは自ら神化の光炉に飛び込み最終的には古き世の天使レクタリスの記憶により神化したユーライザも光輪が消え力を失う事も関係しているはずです。

 

では、なぜ女神ルティアナが創ったこの世界では新しい神は生まれない・生まれてはいけないのかについて個人的考えを

 

ルティアナが断ち切りたかったもの

ドラクエⅩの世界はドラクエⅨの時間軸と連動しており、我々が今冒険しているより遥か昔ジア・クトの襲来により滅んだ古き世界・とこしえの揺り籠とはドラクエⅨの世界だった、そしてそこから脱出した女神ルティアナとはドラクエⅨの女神セレシアもしくはセレシアが生み出した神であるという前提での話になりますが、女神ルティアナはアストルティアを創生し七柱の種族神を産み落とすにあたり過去とは別の世界を創ろうとしていた様に思えます。

古き神 シルエットは男神

それは人間の種族神にグランゼニスと名付けた事

 

ドラクエⅨの世界は創造神グランゼニスという全知全能の神によって創られました。

創造神は空と海を分かち空には星を海には大地を、ありとあらゆる生き物を創り最後に人間を創りましたが、後に人間を失敗作と考え滅ぼそうと考えます。

創造神グランゼニスを娘である女神セレシアはその行為を諫めるため自らの姿を世界樹に変え人間の清き心を証明しようとしました。これを受けて創造神グランゼニスはセレシアに仕える存在として天使たちを創り出し人間の清き心を集める役目を与えます。

 

この時創り出された天使たちが、ジア・クトの襲来時にルティアナと共にとこしえの揺り籠を脱出しフォーリオンを護衛したレクタリス達、光輪を持つ古き世の天使たちです。

 

創造神グランゼニスは全知全能の神であり娘を大切に思う一方で、失敗作は滅ぼしてしまえというかなり厳しい考えを持った存在でもあります。この考えに反対したセレシアはドラクエⅨが完結する時点で世界樹の姿からから元の姿に戻ることができましたが、グランゼニス神は物語冒頭にいつの間にか姿を消していたことが判明し何故かその身体がバラバラに宝の地図に封印されセレシアの望んだ人間を許し和解することは出来ませんでした。

 

創生の女神ルティアナが女神セレシアであるのか更にその子であるのかは未だに完全には判明していませんが(個人的にはルティアナ=セレシアと考えています)ルティアナが古き神から受け継いだ創生のチカラは元々この創造神グランゼニスのものだったはずです。

グランゼニス神のチカラを受け継いだ創生の女神ルティアナはアストルティアと七柱の種族神を生み出しますがこの時、父(祖父?)であるグランゼニスと同じ過ちは繰り返したくないと考えたのかもしれません。

 

その過ちとは、自らが創造した人間を失敗作と決めつけ滅ぼそうとする独善的な考えです。ルティアナ自身も受け継いだチカラの元はグランゼニス神から。神が創った女神なら自分の中にもグランゼニスの独善的な部分が受け継がれた可能性はあります。

 

もしかすると、いつか自分も人間たちを滅ぼそうとするような考えに支配されるかもしれない。こういった連鎖を断ち切るために、人間以外の種族神となっていくナドラガ・エルドナ・ガズバラン・ワギ・マリーヌ・ピナヘトの六柱を生み出し協調の力と多様性を確保し末子として、最後まで人間と和解出来なかったかもしれない父グランゼニス神にやりなおして欲しかったという想いを込めて人間の種族神となるグランゼニスの名が与えられる神を生み出したのではないでしょうか。

 

そしてなにより大事だったのは神々が死んでも滅ばない世界を創る事で神と人間の対立を断ち切る事

 

創造神グランゼニスは何故人間を滅ぼしたかった?

ドラクエⅨの創造神グランゼニスは人間を失敗作として滅ぼそうとしますがそれはなぜでしょうか。人間には「正しい者」「悪しき者」が存在し悪しき者を許せなかったことが原因だったようですが悪しき者に自分の中の邪悪な心を見て恐怖したのかもしれません。

 

神が創り出したものには神の性質が反映されはずです。

全知全能のグランゼニス神が創り出した人間に悪しき者が存在するという事は自分の中の悪しき部分が反映された可能性、もっといえば悪しき部分が反映されたのは人間だけなのかという疑問にぶつかるはずです。世界の全てを創造したグランゼニス、彼が創り出した全てに自分の邪悪性が反映されていたとしたらという恐怖です。

 

そしてドラクエⅨの世界はグランゼニスが死ぬと世界も滅ぶといものでした。

女神セレシアも

父 グランゼニスが 滅びたのなら 

私も この世界も 

とうに 消えているはず

と、語っています。

 

創造神と世界は不可分な存在であり神が死ねば世界は滅ぶのであれば、逆に世界が滅べば神も死ぬはずです。神と世界は精神と肉体の様な関係にあり肉体である世界に自分の邪悪さを宿した存在が増殖していくことに耐えられなかったのではないでしょうか。だから邪悪な人間が世界を蝕み破滅させグランゼニス自身を殺してしまう前に人間だけを滅ぼそうと考えたのです。

 

そうならないために女神ルティアナは自分を含めた神々が死んでも滅ばない世界を創生し自分と世界の間に一定以上の距離を置くことで干渉をできるだけせず人間たちを慈しめるようにとしたのかもしれません。

これはドラクエⅨの世界からドラクエⅩの世界への移行は汎神論から超越的有神論への移行ととらえることも可能かもしれません。

※汎神論とは神と世界・自然・人間などに区別は無くすべては神の現れであり神の被造物の中にも神は宿っているという宗教・哲学的な考えです。ひどく単純化して考えれば神が人間を創ったのなら人の中にも神は宿っているとなります。

有神論とは神は存在するという宗教的な考えで、そのなかでも超越的有神論は神を外の世界にいる超越的存在ととらえ世界を創造した神は世界に干渉はしないという理神論や大魔王マデサゴーラに現れているグノーシス主義なども含まれます。

 

ルティアナは断ち切れたのか

女神ルティアナは異界滅神ジャゴヌバとの戦いで肉体を失い現在そのチカラもほぼ消えてしまいましたがその名残は光の河などとして未だに残ってはいます。ナドラガを除く六柱の種族神もナドラガとの神話戦争で肉体を失ってはいますが完全に消滅したわけではありません。一方、ナドラガ神は復活した後主人公によって倒され完全に消滅してしまいましたが彼が守護したナドラガンド・竜族と眷属である神獣プリフィーも滅びはしませんでした。

 

ルティアナの試みは成功したようにも見えますが、必ずしもそうではないのかもしれません。それは七柱の種族神の長兄ナドラガの闇落ちとその後の神話戦争です。

 

異界滅神ジャゴヌバと戦いで女神ルティアナは鏡合わせの儀により自分とジャゴヌバの魂をイルーシャとナラジアの中にそれぞれ封印し姿を消しますが、その後ルティアナが消えた後の世界の主導権を巡りナドラガ神と他の六柱の種族神は対立、特に末弟グランゼニス神に強い敵対心を持った長兄ナドラガは竜族を動員しレンダーシア大陸に侵攻、戦争の序盤を有利に進めるも他の種族神たちがグランゼニス側として参戦すると形勢は逆転し追い詰められ、最後の手段としてナドラガは封印されているジャゴヌバの力を借り闇落ちてしまいます。

 

最終的に六柱の種族神に敗れたナドラガは肉体をバラバラにされその肉体とナドラガンドを竜族もろとも五つの領域に分けて封印されますが、ナドラガと戦った種族神も肉体を失ってしまいます。

 

人間を滅ぼそうとした、身体をバラバラに封印される。

無理やり感はありますがこの二点でドラクエⅨのグランゼニスとの共通点を見いだすことができます。

 

滅びゆくとこしえの揺り籠から脱出し長い旅の果てに創生した新天地で父神の過ちを繰り返すまいとしたルティアナが生み出した種族神の長子が父神同じく人間を滅ぼそうとした事実は創造神グランゼニス→創生の女神ルティアナ→竜族の神ナドラガへと悪しき面が受け継がれてしまったといえるでしょう。

ルティアナも神話時代、異界滅神ジャゴヌバとの戦いでジャゴヌバが魔瘴を吐き出し大地を汚染させ始めると賢者メゼからの進言を受け汚染された大地とそこに住むアストルティア民と賢者集団を切り離し見捨てます。そこには俊住や後悔があった事はルティアナが語りますがルティアナ自身も厳しく冷酷な一面を持っていたといえます。

 

人間を滅ぼそうとした長子ナドラガとそれを護ろうとした末子グランゼニスという構造はドラクエⅨの創造神グランゼニスと女神セレシアの対立と似ています。

セレシアの場合は自らを世界樹の木に変身させることで父に対して抗議の姿勢を示しますが神同士でなく竜族と人間族の戦争にまで拡大してしまったアストルティアでは他の種族神である五柱の神々の援軍によってナドラガと竜族は破れた事実はルティアナが多くの種族神を産んだ事による多様性と協調のチカラの勝利といえるでしょう。

 

しかし、ナドラガに勝利した神々はナドラガの肉体とナドラガンドをバラバラに分割封印し罪が許される時まで罰を与え続けることを神獣たちに託しますが、その罰は苛烈で氷・闇・嵐の領界で現在生活できる集落はひとつだけ、水の領界に至っては神獣カルシャの温情が無ければすべては海底に沈み唯一の陸地に逃げ延びた竜族も全員飢え死にする運命でした。ナドラガと竜族に罪があるとしてもその子孫たちに対して数千年の長きにわたり苛烈な罰が与えられ続けた事からもナドラガ以外の神々にも厳しく冷酷な面は受け継がれているのかもしれません。

 

創造神グランゼニスから女神ルティアナ、そして七柱の種族神へと冷酷な側面が受け継がれてしまったとするならとこしえの揺り籠からの脱出、長きにわたる旅を経て新しい世界を創生しようとしたルティアナの試みは失敗したといえるのでしょうか。

 

決してそうではないよいうに思えます。ルティアナが望んだものは不完全だったり歪んでいたとしてもナドラガや他の種族神にも宿っていたと考えます。

 

ナドラガは何故人間を憎んだのか

創生の女神ルティアナが最初に生み出した子であり、七柱の種族神の長子竜族の神ナドラガは何故ルティアナの末子人間族の神グランゼニスを特に憎み戦いを仕掛けたのか、ver.3の物語の中では、強い竜族が弱い種族を支配するのが当然と考えていたからだと語られますが竜族以外の中で人間が特に弱い種族なので憎んだだけとは考えられない気がします。

『勇の民 人間』

秀でたところがないと 思われていた彼らだが

危機に直面した時 決して くじけずに

立ち向かう 勇ましさを秘めていた

と、いしずえの森の岩に刻まれた人間は他の種族よりも突出した能力はないようですが勇者が生まれてくるのは人間族からだけ、魔界で誕生した大魔王は必ず人間の住むレンダーシア大陸に侵攻してくる事(ゼクレス魔導国で魔法の門が発明された後も)、災厄の王が世界を滅ぼしかけた時も神の緋石の効果によりレンダーシア大陸だけは無事であったと公式設定資料集アストルティア秘聞禄(P.015)にある、ナドラガを除く六柱の種族神を祀る光の神殿があるのはレンダーシア大陸の中心小エテーネ島だけなど、どうにもドラクエⅩの世界には人間族を中心に世界が成り立ち人間族が優遇されているような印象を受けます。

 

やはり女神ルティアナは末子グランゼニスと人間族を特別扱いしていたと考えます。

それは人間族が元々、とこしえの揺り籠を脱出した時に連れてきた人間たちが長い旅に耐えるため光輪のない天使へと変化させた存在を基に生みだされたので古き世界への郷愁や古き世界の神への複雑な思いもあっての事なのかもしれません。

 

一方で、長子ナドラガは竜族の神でありルティアナが彼を産み落とす時に古き世界のドラゴン系のモンスターを意識したと思われます。ナドラガが管理していたナドラガンドの混沌に生息するモンスターは全てとこしえの揺り籠からフォーリオンを守護してきたグレイナルの末裔である事、最初につくりだした竜族アルとイヴェナの竜化の手助けをした謎の光球もおそらくはグレイナルの魂です。神話篇の聖竜の神話のムービー叙事詩の復活」で登場する聖竜グレイナルの魂である光球は、ver.6.5後期で配信されたエストNO.754「受け継がれしチカラ」出現し前述した竜化の能力を授けた光球と酷似しているからです。

神話篇に登場したグレイナル

聖竜グレイナル竜族の成長に手を貸したのはナドラガがルティアナの産んだ最初の神だったからだけでなくその特徴に自分と同じドラゴン系の生き物を基にしたからでしょう。つまり、長子ナドラガ神と竜族は末子グランゼニス神と人間族と同じく古き世界、とこしえの揺り籠、ドラクエⅨの世界の影響が強く残った存在といえます。

 

古き世界の神によって生み出されたドラゴンと人間を基にした神と種族という特別な存在であるのに母である女神ルティアナは明らかに末子グランゼニスと人間を贔屓しているとナドラガには見えていた。エルドナ・ガズバラン・ワギ・マリーヌ・ピナヘトといった他の妹弟とは違い、同じく特別な存在であったからこそ許せない存在になってしまったのでしょうか。

 

それでもナドラガの中にもあった慈愛の心はオストロフにも宿りそれはエステラビアスに受け継がれます。

kyuroinu.hatenablog.com

 

そして、長子ナドラガ神が末子グランゼニス神と人間を特に敵視し滅ぼそうとしたことの遠因はドラクエⅨの世界まで遡るのかもしれません。

 

神・竜・人間

竜族と人間族はとこしえの揺り籠の影響が強く残っている存在ですが、ナドラガ神と竜族の誕生に強く関わりがあると思われる竜・ドラゴンは古き神・創造神グランゼニスとも深く関わる存在です。

 

神話篇のグレイナル叙事詩、ver.6.4~6.5のストーリーやサブクエストでも登場する聖竜グレイナルドラクエⅨでも登場しますが、Ⅸの世界には光の竜グレイナル・闇の竜バルボロス・聖なる心のアギロゴスという三体の竜が語られます。

グレイナルは300年ほど前にガナン帝国を滅ぼした英雄としてドミール火山で主人公と出会い、バルボロスは300年前にガナン帝国に仕えグレイナルに負けるがガナン帝国と共に復活し主人公とバルボロスのの前に立ちはだかる敵として登場します。アギロゴスに関してはⅨ本編には登場せず宝の地図のボスとして登場する若返ったグレイナルからその名を聞くことができます。

 

宝の地図のボスであるグレイナルからは

「光のグレイナル 闇のバルボロス

そして 聖なる心のアギロゴス……

遥か昔 我らは ひとつだった。」

三体の竜は元々同一の存在だったことが語られ、さらに

「神が おのれの闇を 封印せしとき

バルボロスは 滅び……

弱りゆく光が 私に年をとらせた。」

「だが 聖なる心が こうして

おまえをみちびき 闇と 光とを

よみがえらせてくれた。

幽閉されていた アギロゴスの

たましいも 肉体へと 戻ったのだ。

いずれ あの方も 自由となるはず。」

とも語られます。

アギロゴスの正体は明かされていませんが、幽閉されていた、おまえをみちびき、などからカデス牢獄に捕まっていた天の箱舟の運転士アギロであり、アギロが魂で天の箱舟が肉体で両方が一体となって聖なる心のアギロゴスとなると考えられます。

 

光と闇と聖なる心はかつてはひとつの存在でありアギロゴスが完全復活により自由になるあの方とは誰か、おそらく創造神グランゼニスの事でしょう。宝の地図に封印されている魔物の殆どはグランゼニス神の肉体の一部です。その宝の地図に若返った本来の姿で登場した聖竜グレイナルが口にした内容からもそう考えるのが自然に思えます。

 

三体の竜が元々はひとつだったと聞くとキリスト教の概念「三位一体」を結びつけることも可能かもしれません。かなり無理がありますが。

※三位一体とは父(父なる神)・子(神の子イエス・キリスト)・聖霊は一体であり、唯一の神が三つの姿になって現れたのだという考え方です。

 

光のグレイナル・闇のバルボロス・聖なる心のアギロゴスは創造神が生み出した竜でその役割だけでなく創造神の存在や復活とも関わる特別な存在だったといえます。

 

神なき世界で

古き神グランゼニスの影響が強く残ったために闇落ちしてしまったかもしれないナドラガ神以外の神々は現在肉体を失っていますが世界を見守っています。

各種族は種族神との対話ができなくとも、その存在を身近に感じることができずとも滅びずそれぞれの歴史を生きています。

種族神たちの器

初代勇者の誕生を預言した巫女クラメは種族神グランゼニスの声を聴けたようですがその後継者ダフィア以降は本当に預言者としての能力を持っていたのかもわかりませんし、その巫女たちは二代目勇者アジールの生母、ゼーナピア女王を最後に政治の舞台から排除されたと思われます。

アジールとゼーナピアな死後、新国王として魔族と戦ったメルザイン王は神聖ゼドラ王国の国名をグンゼドーラ王国に改めましたが、これは巫女たちをはじめとする宗教勢力との決別しグランド・ゼドラ(grand-Zedra)崇高なるゼドラ族というゼドラ族のみによる支配を確立した事を示していると考えます。

 

エルトナ大陸のキリカ修道会はエルドナ神の声を聴くことを目指し主人公も僧侶の職業クエストにてその声を聴きますがかなり例外的であり、キリカ修道会がエルフ族全体に絶大な影響力を持っている様子もありません。

 

神々は完全に消えてなくともその子である各種族たちは神に頼らず生きています。時には過ちを犯し争ったりもするでしょうが協調のチカラを思い出し困難を乗り越えていくのでしょう。

だから新しい種族神が誕生することは侵略者と戦うための兵器以上の意味は無くでその存在は長続きはしない消える運命なのです。生き残ったフォステイルもいづれは神化のチカラを捨てるか存在が消えるかの選択をすることになるでしょうし彼ならその事にも気づいていそうです。

 

そしていつか、神が残したシステムである勇者も種族の器も生まれなくなたっときこそ女神ルティアナがアストルティアを創生し七柱の種族神に託した願いが成就したといえるのかもしれません。

 

問題は天使たちがそれに気付いてない事なのですが

 

新しい冒険の舞台ゼニアス

ver.7の舞台は果ての大地ゼニアスと呼ばれる場所であると情報にはあります。

 

このゼニアスとはおそらくゼニス(Zenisu)+アース(Earth)の造語で、

意味はゼニスの大地となるのではないかと考えています。

 

このゼニス(Zenisu)とはグランゼニスのことでしょうが古き世の神グランゼニスなのか人間の種族神グランゼニスなのかも気になるところですが、出現するモンスターに「スライム祖」という名前がついています。

スライム

スライム祖をスライムの祖先と考えるならアストルティアのスライムの祖先はとこしえの揺り籠に生存していたスライムたちとなるでしょう。

また、そのほかの「ウパソルジャー」「ひとくいが」ドラクエⅨで登場しています。

 

ver.7の冒険の舞台がとこしえの揺り籠ならばゼニスとは古き神グランゼニスとなるでしょうか。もしくは古き世の神と種族神両方のグランゼニスが登場することになるのかもしれません。

 

今回はここまで