ver.6.0 天星郷で判明した事と疑問

ver.6.0が公開されてから3カ月近くなりますが先日ようやく、6.0のストーリーを終えることが出来ました。

ver.6.0の舞台となる天星郷と天使たちついて現時点でわかってきた事と、個人的に感じた疑問や謎など書いてみたいと思います。

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以下ver.6.0のネタバレを含みます!

 

天星郷と天使

ロンダ岬で主人公と出会った天使・ユーライザから「魂の燭台」を手渡され向かう事となった天星郷フォーリオンですがそこでは多くの天使たちが住んでいました。

※燭台はキリスト教においてはイエスを信じるものたちの集まりや教会そのものを表すといわれ、燭台を持った者の先導で司祭が入堂する事から天使たちから手渡されるものとしてはふさわしいのかもしれません。

 

天使たちのなかには主人公に対して敵対心を持つ者も多く、その原因は彼らの成り立ちに関係しているようです。

 

天使たちは女神ルティアナによる世界創生を見届けた者たちの末裔であり、異界滅神ジャゴヌバの襲来からの争いによってルティアナが自らを封印し、その後に種族神の長兄ナドラガとそれ以外六柱の神々との間で起きた神話戦争によるナドラガ神とナドラガンドの封印、六柱の種族神の肉体の消滅を経てその後の現在までの長い期間をアストルティアへの不介入を貫く中で自らの存在意義を神話時代の終わりに祖先たちが始めた計画の遂行にしかみいだせない存在になってしまったことが原因のようです。

 

その計画とは、英雄の魂から神を生み出すというものです。

 

英雄に試練を課しそれを乗り越えさせることで人の身を神の高見まで昇らせ、英雄を神化させることでアストルティアを守る神々の末席に加えることが計画の目的だったようですが、その計画は失敗し主人公と神化の儀に不参加だったフォスティルを除く9人の英雄たちを悪神にさせてしまったところで物語は一旦終わります。

 

これが何者かの企みによって悪神となってしまったのか、それとも遠い昔に祖先たちが始めた計画そのものが問題だったのかは今は不明ですが今後明らかになっていくのでしょう。

 

天使たちがルティアナによる世界創生を見届けた者たちの末裔ということは、どういう意味を持つのでしょうか。

 

とこしえの揺り籠を旅立ったルティアナが安息の地にて天使たちを作りだしてからアストルティアを創生したのか、とこしえの揺り籠を旅立った時に天使たちの祖先はルティアナと共に旅立ったのか。

 

個人的には後者のとこしえの揺り籠をルティアナと共に旅立った者たちの末裔なのではないかと考えます。

 

それは天星郷(てんせいきょう)という名前から推測できます。

 

 

ドラクエⅨと天星郷の繋がり

今回登場する天使たちはドラクエⅨの世界の天使たちと深いつながりがあると考えられます。

 

以前から、ドラクエⅨとドラクエⅩは繋がりがあるのではないとの考察は多くの方がされていたようですし数々の痕跡から自分自身もそう考えていましたが、審判の天使のひとりでありユーライザにとって姉的存在であるヘルヴェルの日記の中に伝説の天使として記されているイザヤール」が登場した事でドラクエⅨの世界との繋がりは決定的になったと考えます。

 

「……はるか昔 天星郷が

いまだ 世界に存在せぬ頃に」

 

という書き出しのヘルヴェルの日記の内容と同じく審判の天使であるカンティスの自宅の本棚にあった「ふたりの天使」という童話の内容を合わせて読むとドラクエⅨの物語と一致します。

 

これにより、多くの方が予想していた通り今現在我々が冒険している世界はドラクエⅨから未来の時代であり、異界滅神ジャゴヌバに滅ぼされたとこしえの揺り籠とはドラクエⅨの世界だった可能性が非常に高くなりました。

 

過去には、ⅨとⅩの両方の出現するモンスターである「ランドンクイナ」ドラクエⅨ内の豆知識にⅨの世界には出てこない地名「伝説の地 ランドン山脈」とあったことからドラクエⅩの未来がドラクエⅨなのではないかとの考察もあったようですがどちらが先にあったのかがほぼ確定しただけでも大きな進歩だといえるでしょう。

 

ドラクエⅨの物語は、主人公がエルギオスを倒すことで人間界と神の国を救い女神セレシアの復活により役目を終えた天使たちは星となり星空の守り人になりますが、主人公だけがセレシアの命により人間界の守り人として地上で人間としての生活を送る事となります。

追加クエストでは主人公の師であるイザヤールが復活しますがその罪により星にはなれず主人公と同じく人間としての生活を送る事となります。

 

星となった天使たち、星に転生したとなりますがその転生とは現実に夜空に輝く星の光となる事ではなく天星郷フォーリオンに転生し住み替えることになることを意味したのかもしれません。

 

天星郷は転生と天の星の二つの意味を持つ造語であると考えます。

天の星に転生したものたちの郷という意味があるのではないでしょうか。

 

天使たちが天星郷に移住したのがセレシアが復活した直後の事なのか、ジャゴヌバが襲来しルティアナが旅立つ直前の時期なのかはわまりませんが今後なにかしら情報があれば、女神セレシアと創生の女神ルティアナが同一の存在なのかという謎にもなにかしらの答えが出るかも知れません。

 

 

天使たちへの疑問

天星郷で大いなる計画のために活動する天使たちですが、天使とはどのような存在なのでしょうか。

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こいつ大嫌い!

女神ルティアナを敬愛し盟主と崇める故に、ルティアナの死の責任が主人公にあるのではないかと責める者も多くいるようですがフォーリオンで聞ける話からいくつかの疑問が生じます。

 

  1. 現在の天使で神に逢ったものはいない
  2. 本当に下界に原則不介入だったのか
  3. いにしえの大崩壊の日 とはなにか

 

1.現在の天使で神に逢ったものはいない

聖天舎の書庫に勤務するゾーフィアは、「我々の世代は神との交流は未経験」と語ります。天使たちの命には終わりがありある程度の期間活動すると聖天舎内の転生の園と呼ばれる場所で死を迎えるようですが、転生の園では新しい天使も誕生するとのことです。

 

死を迎えた天使の数だけ新しい天使が生まれる事で天星郷の人口を管理している可能性はありますがゾーフィアの発言からわかるように新しく生まれた天使は過去に生きた天使の記憶や知識を受け継いでいるわけではないようです。

 

天使の寿命は1000年、最大でも1300年程度ではないかと推測できますので、神話時代の記憶を有する天使は存在しないことになります。

 

聖天舎の特務室に勤務するユンジェロはかつて奸臣グルヤンラシュが英雄候補になった時代を「先輩のそのまた先輩の時代」と語り、自分は星導課で働いて「数百年の新米」とも語っています。 

奸臣グルヤンラシュは、今から3056年前ウルベアガテリア戦争を勃発させガテリア皇国を滅ぼすと共に大規模な民間人虐殺を引き起こし、さらに当時のウルベア皇帝やその忠臣たちを暗殺・粛清したドワチャッカ大陸の歴史上最大級の戦争犯罪人です。

 

聖天舎に勤務するジェムハザーは「三闘士・ハクオウなどの古い時代の英雄の魂を連れてきた導きの天使たちはもういない」と語りましたが、三闘士は約4000年前のドワチャッカ大陸で活躍した英雄たちであり、ハクオウは約6000年前に災厄の王の二度目の襲来と対峙した英雄です。

 

これらを素直に考えれば、天使は約1000年で一世代であり転生の園で生まれてからすぐに任務に就けるわけではないならば多少年月は伸びるかもしれませんが、ひとりの天使の一生は約1000年程度と考えます。

 

魔族も1000年程度生きるようですが見た目と年齢が比例するとは限らないようですしもっと長命の魔族も存在するようですが、天使も全員が同じような寿命なのか天使長ミトラーのような特別な役職の天使は他よりも長命なのかなどはまだわかりません。

 

このように、現在の天使たちの中で実際に女神ルティアナやその子である種族神たちに逢った経験のある者は存在しない中で頑なに祖先の計画やルティアナへの忠節を維持し続けている事には疑問が生じます。

 

天使が元々そう設計された存在だということなのかもしれませんが、今まで出会ったナドラガンドに生きる竜族、魔界に生きる魔族、どちらもその大半は過去や神にこだわって生きていませんでした。

 

竜族・魔族と天使たちとの違いに意味はあるのかは気になります。

 

2.本当に下界は原則不介入だったのか

聖天舎の天務室に勤務するネブリールは、

 

「世界創生を 見届けた者の 末裔として

下界で起こる さまざまな争いには

原則不介入を つらぬいてきました。」

 

と語りましたが本当でしょうか。

 

神話時代が終わった古代に起きた一度目の災厄の王の襲来時、天より白星剣をたずさえ天より舞い降り聖竜グレナイルと共に災厄の王を退けた初代王者とは天使ではなかったのか。

 

神話篇では、白星剣・グレナイルというドラクエⅨを思い出させるものが登場し当時から初代王者は天使でありドラクエⅨの主人公なのではないかと考察されていたと記憶しています。

 

初代王者が天使であったのなら下界に対して介入したことになりますが、これが原則を破るほどの事態であったのならば二度目の災厄の王襲来で二代目王者であったハクオウが敗れるという事態が発生した時にはなぜ介入しなかったのかレンダーシア大陸を除く五大陸が滅び暗黒時代と呼ばれる時代を天使たちはどうみていたのでしょうか。

 

さらに、ファビエルやメドナムが所属する界律課の仕事は下界への介入とは違うのでしょうか。

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界律課のファビエルとスライミーズ

破魂の審判は世界を滅ぼすかどうかを決めるという重大な内容ですが、メドナムは破壊神シドーの登場に際し「何度も見てきた」と発言しています。

 

この事から界律課は何度も下界に干渉してきたということになるはずです。

 

破界篇が公開された当時は、ファビエルとメドナムたち天使はいくつもの並行世界を移動しながら活動する夢現篇のグランマーズのような存在だと考えていました。

 

しかし、今回天使はアストルティアの上空に住むこの世界の住人であることが判明した事から何度も見てきた破壊神とはいつの事なのかこれは下界への介入とは違うのか、介入せずとも自然に破壊神が襲来した事を指すのかなど疑問が生まれます。

 

破魂の審判が行われたのは偽のレンダーシアであり大魔王マデサゴーラによって造られた世界でした。もしかすると何者かによって後に造りだされた偽の世界に対してだけ破魂の審判は行われるのかもしれませんが、マデサゴーラであっても創生の霊核を手に入れたことにより偽のレンダーシアを作ることが可能となったわけです。

 

マデサゴーラ以前に何度も破魂の審判の対象となる偽りの世界が存在したとは考えにくいのではないでしょうか。

 

下界に原則不介入という天使たちの発言と整合性がとれないような出来事がどう関係するのかが物語に影響するのか気になります。

 

3.いにしえの大崩壊の日 とはなにか

浄罪の泉が汚染された報告を受けた天使長ミトラーが独り言として呟いた

 

「いにしえの 大崩壊の日さえ……

奴らに フォーリオンが 蹂躙されても

あの水源だけは 汚されなかった。」

 

この事からフォーリオンは過去に何者かに攻め込まれ重大な危機に陥ったことがあったわかるわけですが、その事を今のフォーリオンに伝える文献などはみつけることが出来ませんでした。

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天使長は何か隠している?

ただ、聖天舎の戦務室に勤務するハルルートはパルミオ博士と主人公が天星郷に向かった事を「いつかくるであろうといわれていた脅威」かと思ったと発言していますので、これがいにしえの大崩壊の日の再来を警戒していたのだとしたら戦務室など一部の天使たちは部分的にでも知らされているのかも知れません。

 

さらに、現フォーリオンの下層に存在する神代の遺構を放棄する原因となったのが、いにしえの大崩壊の日だった場合、何故放棄しなくてはいけなかったのかそしてそれほどの大事件をなぜ大々的に語り継いでいかないのか、また英雄を神化させるという大いなる計画に影響したのかなど不明な点は多くあります。

 

 

天使の名称の由来について

前回の記事でユーライザの名前は、ユール(yule)+イライザ(Eliza, Elisaの造語であると書きました。

 

ユール(yule)は古英語でクリスマスの事であり北欧でユール( julといい、かつては主神オーディンへ捧げものをする習慣でした。

イライザ(Eliza, Elisaヘブライ語由来の名前で「我が神は我が誓い」という意味です。

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ユーライザ

この事からユーライザは北欧神話の英雄の魂をオーディンの兵士とするため運ぶというヴァルキリー(戦乙女)の事を指すのではないかと書きましたがその予想は何となく当たっていたように思えます。

 

ユーライザがヴァルキリーを指す名前だとしたら彼女の姉的存在であるヘルヴェルもまたヴァルキリーの名前です。

 

北欧神話「ヴェルンドの歌」に登場しヴェルンドの妻となるヴァルキリーです。

名前の意味はヘルヴェル(Hervor )で、軍団の守り手という意味のようです。

 

戦務室出身の彼女にふさわしい名前ではないでしょうか。

また神話のヘルヴェルは三姉妹であったのでもしかするとユーライザ以外にも姉妹的な存在がいるのかもしれません。

 

そしてヴェルンドの歌の主人公ヴェルンドは強欲な王に幽閉され傷つけられその力を利用されるが最後に復讐するという、どこかドラクエⅨのエルギオスを思わせる内容です。

 

これらの事がストーリーに関係してくるのかはまだ分かりません。

 

天使長ミトラーはおそらくミトラ教の主神である太陽神ミトラスから来ていると思われます。

 

ミトラーや他の天使たについても気づくことがあればその時にまた書きたいと思います。

 

 

フォーリオンの由来

天星郷フォーリオンの名前についてですが、天星郷は天の星に転生したものたちの郷ということですが、フォーリオンという名前は何か意味があるのでしょうか。

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フォーリオン

なにかの造語だとするならフォーは数字の四を表すfour、前置詞のfor、落ちるの意味のfallなどがあるかもしれません。

 

リオンですがギリシャ語のライオンを意味するLeonに由来する名称で、ゲルマン語では「雷」を意味するという記述を見かけましたがこれが本当なのかゲルマン語の中でも今でも解読できる言語なのかすでに死語になってしまったものなのか調べることが出来ませんでした。

もしかするとギリシア語のライオンがゲルマンで雷の意味に転じたのかもしれませんがそれも調べることが出来ませんでした。

 

スペインにレオン(León)という都市があります。

このレオンはライオンではなく紀元前1世紀にローマ軍が軍事キャンプを置いたことが名前の起源となっておりレオンはラテン語でローマ軍・軍団を指すレギオン(Legio)が基になった名前だといわれています。

 

仮定としてフォーリオンがフォー・レオン(for Leon)の造語から来ている名前だとすると「軍団の為に」という意味となりフォーリオンは何者かと戦うもしくは防衛することを目的として建造された都市なのではと推測できます。

 

いにしえの大崩壊の日を巻き起こした何者かや、いずれくるであろう脅威に対する備えや物語の未来を暗示する名前なのかもしれません。

 

また、フォーを数字の4であるfourとして考えてみるとキリスト教聖書において数字は象徴的に使われる事があるようで4は神が作りだした自然、世界を表すといわれています。

 

同じく聖書で考えるとレギオンマルコの福音書などに出てくる悪霊としても有名です。ローマ軍団を表すLegioがら転じているといわれますが大勢の悪霊たちの事のようです。

 

天使の住む郷に悪霊の名を冠するとは思えませんがそうであっても面白いですし、フォーリオン自体が幾つもの意味を含む名前なのかもしれません。

 

 

最後に気になる事

長くなってしまいましたが最後に天星郷に来てから最も気になってる事を。

 

それは白灰の試練場にある薔薇に見えるこのマークです。

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薔薇の蕾と棘?

各試練場にはそれぞれ試練場のシンボルとなるような記号が神殿の床や壁に存在しています。

例えば、祈願の神殿であれば鉱石や財貨の輝きを象徴していると思われる床の模様、生誕の花園であればそこにそびえる大樹をイメージしたような床の模様、裁定の清壇であれば外に多く咲いている紫陽花を思わせる壁の模様というふうに。

 

しかし、白灰の儀礼場への洞窟内とそなえの場の床にもある薔薇ですが試練場全体を回っても薔薇を見つけることはできずこのエリアの何を象徴しているか不明です。

 

キリスト教においては薔薇は、赤い薔薇は殉教者の流した血を象徴し、白い薔薇は聖母マリアの純潔さの象徴とされています。

 

この様な意味が白灰の試練場と関係あるのか無いのか、白灰の担当者であるヘルヴェルの今後の何かを暗示するのか、他の試練場と違いヘルヴェルだけが不在である理由と関係があるのかなどが気になるところです。

 

各試練場に埋まっていたり浮遊している巨大な塔のようなものの表面にも薔薇のような模様が刻まれています。

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近づいてよく見ると薔薇のような模様が?

気になる事は多くありますが今後明らかになることを期待しながら今回はここまで